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Dr.川端 大人のお口の機能【オーラルフレイル】について
こんにちは、グリーン歯科クリニックの歯科医師の川端です。
11月も中旬になり、肌寒い日が増えてきました。皆様はお元気にお過ごしでしょうか。
今年は金木犀の時期に雨が多く、香りを楽しめる期間が短く終わってしまい残念でした。
夏のブドウ狩りの際にブドウ園の方からいただいたクワガタさんが、だんだん活動がゆっくりになってきて、越冬できるかとハラハラしながら見守っております。気分が変わって食べてくれるかな?と数種類のゼリーを入れても、フルーツゼリーのみを選んで食べるこだわりのあるクワガタさんですが、長生きしてもらいたいです。さて、本日のブログでは、前回の続きの【お口の機能】についてお話ししたいと思います。
前回は子供の口腔内や噛むことについてお話しましたが、今回は大人の【お口の機能】についてがテーマです。
みなさん、「オーラルフレイル」という言葉をご存知でしょうか。
オーラル→口腔の
フレイル→虚弱
という言葉の通り、お口の機能低下を意味する言葉です。
お口の機能は食事・会話・呼吸など生活と直接関係するため、歯の健康に加えて、お口の機能自体が弱っていないかも注意しましょう!オーラルフレイルのチェックリストです。いくつ当てはまるか、ご自身のチェックをしてみてください。
◇電車やバスに乗ることが減り、行動範囲に広がりがなくなった
◇友人や知人とおしゃべりする時間がへった
◇飲み物ややわらかい食べ物を食べこぼしたり、むせたりする
◇滑舌がわるくなったと感じる
◇歯磨きなどがおっくうに感じる
◇少し体重が減った
◇お口の乾燥が気になる
◇歩く時間が少なくなった、転倒の不安がある
◇何かを覚えようとする気力がない
◇半年から一年前と比べてかたいものが噛めなくなった気がする
いかがでしたでしょうか?【お口の機能低下】といいつつ、全身に関する質問事項が多いですね。
これは、オーラルフレイルは外に出るのがおっくうになるなど社会とのつながりが薄くなる心身的な問題とも関係すると言われているためです。
活動量が減り、意欲が低下すると食欲も落ちます。それがさらなるお口の機能低下につながり、要介護状態へ足を踏み入れる一歩となってしまうのです。そして、お口の機能低下を食い止めるには実践あるのみ。
気軽にできるお口の体操をご紹介します。
◆舌の運動
飲み込む機能や発音の改善が期待できます
◆ほほ膨らませトレーニング
ほほの筋肉を鍛えます
◆舌骨上筋群のトレーニング
飲み込む機能を鍛える体操です
◆パタカトレーニング
「パパパ」「タタタ」「カカカ」「パタカ」を10-20回程度連続して大きく発音します
食べ物を飲み込むときにお口をしっかり閉じられるよう、お口を閉じる力の向上を図ります。◆「イー」「ウー」トレーニング
「イー」「ウー」を交互に発音しながら5-10回程度繰り返します。
お口周囲の筋肉が鍛えられます。◆ブローイング訓練
コップの中の液体に息を吹き込むことで、お口を閉じる力の向上を図ります。
5-10回を目安にしましょうできそうな運動から、気軽にトライしてみてくださいね
歯磨きや定期検診、クリーニングや治療とと合わせて、お口の健康と全身の健康を保っていきましょう!

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