-
粘液嚢胞(ねんえきのうほう)唇にできたボコッとしたもの
こんにちは。登戸グリーン歯科・矯正歯科の歯科医師山縣奈々子です。
夏が終わってから秋を通り越して急に冬になってしまったような感じがする今日この頃ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?粘液嚢胞(ねんえきのうほう)
さて、今日は唇にボコッとできたオデキのようなものについてお話します。
この写真のように、唇の外側にできたり、唇の内側にできることもあります。
粘液嚢胞って何?
『口内炎ができました』と言って来院される患者さまもいらっしゃいますが、これは粘液嚢胞(ねんえきのうほう)と呼ばれるものです。
お口のどこにできるの?
お口の粘膜には唾のでる腺がたくさんあり、唇や頬の粘膜にたくさん存在しています。粘液嚢胞がその唾液腺の存在するところに出来ます。小さいものでは数ミリのものから大きいものでは1センチ以上のものもあります。
粘液嚢胞と口内炎の違い
口内炎
へこんでえぐれたようになっている
しょっぱいものや辛いもので痛い
物が触ると痛い粘液嚢胞
ボコッと飛び出している
触ってもしょっぱいものや辛い物を食べても痛くない
唇の粘膜が薄く中が透き通ったように見えることがある粘液嚢胞って悪いもの?
粘液嚢胞は悪いものなのでしょうか?こたえはNO.です。
気が付いたらなくなっていることもよくありますが、またしばらくすると出現していることもあります。
これを放置しても特に問題はありません。
中に何が入っているかというと、唾液です。粘液嚢胞のしくみ
粘液嚢胞を簡単に説明すると唾液腺の出口のところが詰まり、唾液が口の中に出れずに腫れてきてしまうというイメージです。
知らないうちになくなっているときは詰まりが取れて元に戻っているということですが、再発を繰り返したり大きいままの状態を維持することもあります。
大きくても邪魔でない、見た目が気にならなければ特に問題ありませんが、口を動かすたびに歯に当たったり唇に当たるなどで不快感が大きければ除去手術をします。粘液嚢胞は簡単に取れる?
では、粘液嚢胞を取る(除去する)のは大変なのでしょうか?
除去するためには麻酔をして、粘膜を切らなくてはいけませんが10分から20分くらいで終わる手術です。最後は縫合をして終わります。
縫合している分、お食事の際に糸が触ったり少し違和感がありますが手術後も普段通りの生活を送っていただける簡単な手術です。術前
術後
粘膜の傷は皮膚の傷よりも早く治ります。1週間もあればほとんど分からない状態になります。
もしかしたら・・・
もしかしたら粘液嚢胞?と思うようなものが長いことお口にあり、お悩みの際は是非ご相談ください。
外科処置のリスクについて
かかりつけの内科・循環器科・などほかの病院に通われている方はお薬手帳などお持ちください。
服用されているお薬の内容を確認させていただきます。
外科処置後はしばらくお食事がしにくい状況になります。
患者さまは1時間のアポイントで外科処置をされました。次の日に消毒をさせていただいて、1週間後に消毒と糸を取る処置になります。
(通院の回数目安:カウンセリング30分・外科処置60分・消毒10分・消毒と抜糸10分)
お口の中やお口周りの外科処置になりますのでお話しするお仕事の方や声を出したり食いしばりのあるスポーツされる方はお申し出ください。
保険診療になります。休診日は祝祭日のみとなります。いつでも歯科医師が2人居ますのでご安心ください!
歯に関するブログ