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Dr.紘子 日本人の平均的な口腔内
こんにちは!
歯科医師の渡辺紘子です。
初めてブログを書かせていただくので、まずは簡単な自己紹介をしたいと思います。
基本的には月木をグリーン歯科、火金土をクローバー歯科にて診療しています。
また週に一回水曜は昭和大学の高齢者歯科にて、主に義歯について研究生として学んでいます。
まだ臨床経験は浅いですが、経験が少ない分はエビデンスを元にするよう心がけています。ブログでは日頃自分が疑問に思ったことや患者様からの質問などをこの場を借りて考えていきたいと思います。
初めのお題は「むし歯について」です。
今回は導入編として日本人の平均的な口腔内について厚生労働省の調査結果を元にお話ししていきます。皆さんにとって歯医者さんでやる治療といえば、最初に思いつくのは虫歯治療ではないでしょうか。
6月に学校の検診でお手紙をもらった方も多いのでは?
厚生労働省によると、日本では乳歯の虫歯は減少かつ軽症化の傾向で、永久歯の一人平均むし歯数も、20歳頃まで減少傾向をしめしているそうです。12歳の子のお口の中にむし歯がある本数
4.3本(平成元年)→0.84本(平成28年)
ちなみに12歳の平均的な歯の総数は24本です。12歳までにむし歯になったことがある子
88.3%(平成元年)→35.5%(平成28年)年々減少傾向が確認できますね。
また全年齢の口腔内をみてみると下のグラフになっています。
悪くなったことがない健康な歯の数が青
治療したことがある歯の数が赤
治療するべきだが、そのままの歯の数が緑
なんらかの理由で失った歯の数が紫1番最近の平成28年のグラフをみて自分のお口の中は平均と比べてどうでしょうか?
グラフを見た感じ40代後半になると健康な歯とそうでない歯が半々になっていますね。
それ以降は健康な歯の方が少なくなってます。日本人全体でむし歯が原因で歯を喪失するのは第2位となっています(ちなみに第1位は歯周病!)が、40代前半まではむし歯が原因で抜くことが第1位多いそうです。
次回私が担当する回では、むし歯の見つけ方についてお話ししていきたいと思います。
むし歯について5回に分けてまとめようと思って執筆中ですが、5回以上になりそうです笑
今のところは
1:むし歯の見つけ方
2:むし歯のでき方
3:むし歯のレベル
4:むし歯の治療
5:むし歯の予防
の順で書く予定です。〜最近の話〜
8月になり子供達は夏休み中ですね!
治療中に話を聞いてみると帰省したり、宿題をしたり休みとはいえ忙しそうです。
夏休みの宿題といえば自由研究!
まだお題が決まってないって方は歯について研究するのはどうでしょうか?
個人的に調べてみて気になったのは、自分の抜けた乳歯を使って酸性度の高いものに浸けて経過を見るものです。
乳歯だけでなく、親知らずや卵の殻、貝殻、牛や鳥の骨とかも比較すると面白そうですね。
夏休み中に歯が抜けて、かつBBQとかされた方(ホタテの貝殻やスペアリブの骨など笑)はぜひ検討してみてください。
酸性度の高い食品について載せておきます。
もしやってみた方がいたらぜひ教えてください!笑※むし歯菌が出した酸で歯が溶けるのはむし歯(う蝕)、酸性度の高いものが原因で直接歯が溶けてしまうのは酸蝕症
口腔内の酸性度が高いとむし歯になりやすいです。予防の話と交えてPart5で詳しく話したいと思います。
渡辺紘子
【参考文献】
厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査結果
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf飲食物で歯が溶ける⁈酸蝕から歯を守ろう!
酸蝕症病態と臨床対応
https://www.hotetsu.com/s/doc/irai2015_2_15.pdf
歯に関するブログ