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睡眠時無呼吸症候群と歯科のマウスピース治療
「いびきが大きいと言われる」「寝ても疲れが取れない」「日中に強い眠気がある」
このような症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群が関係している可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は、単なるいびきの病気ではありません。睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりすることで、体が慢性的な酸素不足に陥り、高血圧や心臓・脳の病気、交通事故のリスク増加など、全身の健康に大きな影響を及ぼすことが分かっています。睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群にはいくつかのタイプがありますが、歯科が関与するのは主に
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)
です。
これは、睡眠中に舌や喉の周囲の組織が緩み、空気の通り道(気道)が狭くなったり塞がったりすることで起こります。
その結果、無呼吸や低呼吸が繰り返され、睡眠が分断されてしまいます。
重要なのは、治療の目的が「いびきを止めること」ではなく、無呼吸や低呼吸を減らし、体への負担を軽くすることだという点です。治療の選択肢の一つ「マウスピース治療」
睡眠時無呼吸症候群の治療には、生活習慣の改善、CPAP療法、外科的治療などがあります。
その中で、比較的軽症〜中等症の方や、CPAPが合わなかった方に選択されることがあるのが、歯科で作製するマウスピースです。
このマウスピースは、睡眠中に下あごを少し前に出した状態で保つ構造になっています。
下あごを前方に保つことで舌が後方に落ち込みにくくなり、喉の空間が広がって気道が塞がりにくくなります。マウスピース治療のメリットと注意点
マウスピース治療のメリットとしては、
・手術を伴わない
・持ち運びしやすい
・電源が不要
といった点が挙げられます。
一方で、注意点もあります。効果には個人差があり、重症の方では十分な改善が得られないこともあります。また、マウスピース治療のデメリットとして
・あごの関節に違和感が出る
・歯並びや噛み合わせに変化が出る
・装着に慣れるまで時間がかかる
といったことが起こる場合もあります。
そのため、作って終わりではなく、定期的なチェックと調整がとても大切です。
歯科と医科が連携して行う治療です

睡眠時無呼吸症候群の診断は医科で行われます。歯科では、その診断をもとにマウスピースの作製や調整、経過観察を担当します。
「診断は医科、装置の管理は歯科」この連携があってこそ、安全で効果的な治療が可能になります。
睡眠時無呼吸症候群は、放置すると全身の健康に影響を及ぼす病気です。
歯科のマウスピース治療は、その治療選択肢の一つとして有効ですが、すべての方に適しているわけではありません。
「いびきが気になる」「眠りの質が悪い」と感じている方は、まずは医科での検査を受け、必要に応じて歯科と連携した治療を検討することが大切です。
当院では、医科と連携しながら、患者さん一人ひとりに合ったサポートを行っています。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。登戸グリーン歯科・矯正歯科
歯科医師 稲田英里子
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