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歯根端切除術における膜・骨補填材の選択について
歯根端切除術における膜・骨補填材選択についてのミーティングを行った。

歯根端切除術とは
根尖病巣に対するの治療の一つに 歯根端切除術と呼ばれる外科処置がある。
歯根端切除術で病巣が大きい場合
歯根端切除術を行う場合、病巣部分の掻爬および、歯根の切除のみを行うことが一般的だが、病巣が大きく、歯肉弁を戻した後の軟組織の侵入の防ぐために、骨欠損部位に膜や骨補填材を使用することもある。
膜や骨補填材の選択
材料を使うか使わないか、また使った場合、どのようなものが有効であるかということについて、実際に行った歯根端切除術の症例や幾つかの論文を参考に、出席したドクターでディスカッションを行った。症例では歯肉で膜が十分覆えず露出しやすい場合もあり、代替として人工骨充填や膜非使用の選択を検討することもある。2002年のGuided bone regeneration (GBR) using membranes and calcium sulphate after apicectomy: a comparative histomorphometrical studyG Yoshikawa 1, Y Murashima, R Wadachi, N Sawada, H Sudaの研究論文では
A群にe-PTFE膜使用、
B群にPLGA膜使用、
C群にcollagen膜使用、
D群に硫酸カルシウム使用、
E群(コントロール群)には何も使用しない
というように分け、外科処置後の骨再生量の結果を比較している。この結果全群にて骨の閉鎖が見られ、骨量ではe-PTFF膜を使った群での骨再生量が最も多い結果となった。
さらに硫酸カルシウムを使った群はコントロール群に比べ骨再生量が多いという結果となった。
(参考までにe-PTFE膜としての代表的な商品はGore-Tex membraneがある)
また、2024年のThe impact of bone grafting with/without barrier membrane placement on the outcome of apical surgery2024 / International Endodontic JournalではA群
症例概要:4・5間に病巣
CTで側皮質骨の欠損はなし。骨に穴を形成し走査・切除。
ポケットと交通があり、膜か骨かを検討。今回は人工骨充填で対応。
過去に膜使用で厚み確保が難しく、切開設計の制約で十分に骨削除・被覆できず膜露出の苦労あり。
広めの切開が有効と反省。術式のポイント・課題:
大欠損では歯肉が先に侵入して骨形成を阻害するため、膜や骨補填材の意義がある。
非吸収性膜(EPTFE/ゴアテックス)は骨再生量が多い報告(2002)も、再開創・除去が必要。現在は吸収性膜中心。
金属メッシュ+骨移植は確実性があるが、軟組織マネジメントが難しい。
骨補填は「入れ場所(容積)がある内側欠損」で有効。皮質骨表面に“盛る”だけは効果薄。壁・血流が保たれる空洞で有用。
切開は広めに取り、術野制限を避ける。皮質骨寄り病変は先端の確実な切除を優先。
器具選択に難渋(赤エキスカ、有鈎ピンセット等)。歯根遠位側のデブリードメントは時間がかかり、アシスト負担も大。エビデンス(2024年報告の要旨):
骨移植、膜、併用、なしで比較:材料使用は治癒率向上傾向。ただし具体的材料・組み合わせに有意差少。
MTA併用群など、全群で高成功率。小〜中規模病変では骨補填の有無が結果に大差ない可能性。実務・運用:
保険+自費加算(目安: 自費約5万円)。術時間・走査負担に対し報酬は大きくない。
麻酔薬の供給不安あり。
在庫は通販等で補完。グローブ等消耗品も同様に確保検討。結論・方針:
材料選択よりも、感染源の確実な切除(走査)と術式設計(切開の広さ、被覆の確実性、欠損形態の見極め)が予後を左右。
内側に容積がある欠損なら人工骨は扱いやすく、膜は被覆の難易度が高い。
皮質骨表面への“盛り”は非推奨。
症例ごとに病変サイズ・位置・壁条件で使う材料を最適化。
小〜中病変では走査単独でも良好なことが多い。登戸グリーン歯科・矯正歯科
歯科医師 山縣
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