• 前歯の被せ物について保険診療と自費診療の違い

    こんにちは。歯科医師の有坂です。本日は前歯の被せ物について説明して行きます。
    他の呼び名ですとクラウンや冠とも言われることがあります。よく「被せ物」と耳にすることがありますよね。

    被せ物をするとき

    一般的に被せ物をするときは

    大きな虫歯の治療の後

    神経を除去して根管治療の後の被せ物

    稀に前歯の見た目が気になるとき

    この3つが挙げられます。3番目の見た目が気になる時に生まれ持った天然の歯を削りセラミックやジルコニアセラミックなどに変えることがあります。これは審美歯科、補綴(ほてつ)などと言われることがあります。
    虫歯になっていない天然の歯を削ってしまうリスクに関して以前ブログ記事に掲載してますのでよかったらご覧ください。歯科医師がこれだけは絶対におすすめしない治療

     

    保険でできる前歯の被せ物

    保険前歯 歯の被せ物 差し歯

    硬質レジン前装冠

    特徴とデメリット

    構造は見た目の部分がプラスチックで歯の裏側は銀歯で使う金属になっている。
    見える部分のプラスチックの細かい色調の調整ができない。
    メタルタトゥーと言って金属イオンが遊離して歯茎に沈着してしまいメタル部分の近くの歯茎が黒くなることが多い。
    プラスチック部分が吸水によって変色する。
    プラスチック部分の経年劣化により欠けて金属が見えてしまうことが多い。
    汚れがつきやすい(自費の被せ物と比べて)。
    金属アレルギーになることがある。

     

    治療のながれ

    ①虫歯を取り除きます。

    詳しくはコンポジットレジンのブログ記事へ!歯の詰め物とは?コンポジットレジンについて

    ②虫歯の範囲が広いためコンポジットレジンだけの修復では歯の強度や形の維持ができないので型取りをします。

    型取りについてのブログ記事はこちら。気持ち悪くならない型取りについて・デジタル光学印象スキャナ

    ③歯科技工所へ注文します。

    ④被せ物を歯に装着します。

    費用:保険診療で3割負担の方で約6,000円から7,000円

     

    自費診療での前歯の被せ物

    ジルコニアセラミック

    内側の全周がジルコニアでできており、セラミックを歯の表面の部分に焼き付けているため透明感があります。

    特徴・メリットとデメリット

    変色がほとんど起こらない
    透明感がある
    色調の細かい調節ができる
    適合が良い
    使用する接着剤が保険の被せ物と違う
    汚れがついきにくい
    デメリットとして、セラミックが欠けてしまう

     

    ジルコニアセラミック治療例

    前歯治療 神経のない歯 変色した歯セラミック 自費治療 白い歯

    左上の前歯(1・2番目の歯2本)の治療例です。
    神経のない歯はだんだんと栄養が届かなくなってしまうので黄色味が強くなってきてしまいます。
    前歯を白くしたいとのご希望で来院されたこちらの患者様はホワイトニングをして全体の色味を白くトーンアップしてからジルコニアセラミックの被せ物を入れました。

    主訴

    変色した歯を白くしたい

    治療方法

    自費診療

    治療期間

    4日間(ホワイトニング2日・被せ物の治療2日)

    治療の流れ

    治療の流れは保険診療の治療と同じになります。

    治療費用

    治療費:自費診療
    ホワイトニング:オフィスホワイトニング施術1回 25,000円
    ジルコニアセラミック:2本 198,000円(1本 99,000円)

    色味に関しては山縣先生のブログをご参考ください。山縣 『クイズ!どれが人工の歯でしょうか?』

    リスク

    ホワイトニングに関して、しみる痛みが出ることがあります。
    被せ物に関して、治療期間中は仮の歯が取れる恐れがあります。仮の歯を捨てずにつけ直すご予約をお取りください。

     

    オールジルコニア(フルジルコニア)

    セラミックの部分が噛み合わせの位置や強さによって欠けてしまう患者様にはオールジルコニアをお勧めしております。奥歯の噛み合わせを支える大臼歯の治療ではオールジルコニア(フルジルコニア)がメインとなります。
    ジルコニアセラミックのデメリットの欠けてしまうリスクがありません。全てがジルコニアでできているので強度が高いのです。
    透け感が減るのでマットな仕上がりになります。

    オールジルコニア:1本 99,000円

     

    メタルボンド

    表面はセラミックを焼き付けてあり、裏側の部分が金属でできています。
    裏側が金属でできているので強度があります。
    デメリット
    ①表面のセラミックが欠けてしまう
    ②保険診療の説明にもあったメタルタトゥーになってしまう
    ③ジルコニアやジルコニアセラミックに比べて透明感がない

    現在ではジルコニア素材の方が金属よりも強度や白さがあるのでメタルボンドはほとんど選択肢に上がらない方向になりつつあります。

     

    その他、補足として『ハイブリッドセラミック』という素材もあります。プラスチックとセラミックの中間の素材でセラミックほど硬すぎずプラスチックが含まれるため噛み合わせにより少しずつ磨耗してきます。
    また、プラスチックの吸水による変色が起こります。変色と摩耗による劣化が見られるため当医院ではハイブリッドセラミックの治療はしていません。

     

    前歯の被せ物に関して保険診療と自費診療では皆さんが想像しているよりもたくさんの種類の被せ物があります。
    それぞれの特性が異なり、最適と言える症例にも違いがありますので『どれにしようか・・・』と迷われている方はお気軽に当歯科医院までご相談ください。
    審美性や機能性、耐久性を追及したい方には自費診療がお勧めです。
    審美歯科のページ

    当医院では定期検診で定期的な歯のメンテナンスを行なっている方に対して自費診療に保証制度を設けております。マスク生活もだんだん少なくなってきています。しっかりメンテナンスをして白くいつまでもご自身の歯でお過ごしください!

     

     

     

登戸グリーン歯科・矯正歯科

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